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論点ずらしに使われる【トーンポリシング】とは❓ ワンポイント上の対処法も解説します!

トーンポリシング(tone policing)について知らない方のためにわかりやすく説明します。

知らなかった人でも「あっ、議論したときにこれやられたことある」という方も多いと思います。議論の最中にトーンポリシングをされている場合は、それに気づくことが大事です。また対処方法についてもご提案します。

トーンポリシングとは❓

こんなやり取りを経験したことはありませんか?

自分が話したことに対して、以下のように違う内容で反論される。

【自分の主張、提案、相談】

  • 〇〇はおかしいと思う。
  • 〇〇をしたい。(すべきだ。)

【相手の反論内容】

  • なんだその言い方は!口の利き方がなってない!
  • そういうことを言うのは社会人として…

要するにトーンポリシングは何かというと、

相手の訴え(伝えたいこと)に対して、口調や態度などの感情的な部分を見つけ、その点を集中的に批判することで議論の方向性を変え、自分に有利に話を進める手法。


ここでは手法と書きましたが、実際のところは手法でもなんでもなく、思考停止している人の常套手段なんですよね。

トーンポリシングをされる関係性【重要】

そしてこのトーンポリシングの一番の問題は、ほとんどの場合、議論をする2者のパワーバランスに偏りがあることです。つまり、弱い者の意見をつぶすために使われます。

ちなみに、ここで例を挙げた「社会人として・・・。」という反論は、正当な主張に対してのものは除きます。例えば関係者以外の人がいる場で、社外秘情報を話すなど、本当に社会人として逸脱した言動に対してであれば、正当な反論ですね。

コールセンターでの経験

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トーンポリシングのワンランク上の使われ方についてお話しします。(笑)

私はいままで2社でコールセンターのSVをしていたことがありますが、お客様とオペレータ(電話でお客様対応する人)のやり取りでも、よく遭遇します。

オペレータ:「申し訳ございませんが、そのようなことは致しかねます。」

お客様:「なんだその言い方は。じゃあ俺は大事なお客様じゃないってことか。ひでーこと言うなぁ。今まで金も払ってきてるのに。お前じゃ全然話にならない。上司に代われ。」

というような、オペレータは「あなたはお客様ではありせん」とは言ってもいないのに、わざと乱暴な言い方をされたかのように振る舞い、騒ぐことで本来の論点をずらし、自分の要望が通らなかったことに対するフラストレーショを晴らそうとするお客様。

照会内容に対して正当な主張や回答でも、言い回しなどの上げ足を取り、「乱暴な言い方された~。わたし被害者~。」ってすり替えてストレス解消しているんですね。

オペレータの皆さんお疲れ様です。(笑)

このように熟練クレーマーは、自分が思っている不満に対して正当な返答をされてしまうと、仕返しとばかりにトーンポリシングを使ってきます。

非常によくあります。そんなことをする労力があればほかのことに使っていただきたい。(笑)

トーンポリシングへの対応方法

  • 相手にしない
  • 口調、態度には一定の詫びを入れつつ、話を戻す
  • 別の相手に代わってもらう
  • こちら側で人を変えて同じ主張をする
  • 相手にしない

思考停止さんとは、かかわらないのが一番です。基本的にまともな議論はできず、解消への道は遠いです。こちらも無駄なエネルギーや時間を使うのはもったいないです。自分の人生から消えてもらいましょう。

  • 口調、態度には一定の詫びを入れつつ、話を戻す

相手にしないのが一番とは言え、人間関係上付き合わなければいけない、仕事だから避けられない。ということも多いと思います。その場合は、議論を進めるしかありませんね。

自分に非がないことは、火を見るよりも明らかですが、とりあえずポーズとして、非礼を詫びましょう。ここに時間がかかるかもしれませんが、ここを通らずして、議論に話を戻すことはできません。落ち着くまで、とりあえず待ちましょう。

  • 別の相手に代わってもらう

状況によっては難しいかもしれませんが、論点をずらすような話の分からないアホと話しても、時間の無駄です。相手側に代わってもらえる人がいそうであれば、理由をつけて変わってもらうのもアリだと思います。ただ、代わる理由をつけてうまく丸め込まないと、「俺が気に食わないってことか」とバレてしまいます。(笑)うまい理由が浮かぶ場合にだけ利用できると思います。

  • こちら側で人を変えて同じ主張をする

時にこの方法が有効になります。相手が特定の人の言動を対象にして批判しトーンポリシングを行っている場合、その人が別の人に代わることにより、それまで使っていた批判するポイントが使えなくなります。それにより、議論の席に戻すことができます。

これは特定の人物に対してトーンポリシングを行っている場合のみ有効です。

例えば、言葉が粗暴だが正論を言ったAさんが、トーンポリシングによって批判されてしまっている場合は、動が模範的なBさんが同じ正論を主張することで、トーンポリシングが使えなくなります。

また前述の通り、コールセンターの場合は、お客様が不愉快と感じたことについてのストレス解消として利用されているだけの場合があります。その場合、お客様を対応する人が代わることで、代わる前のオペレータへのお客様の文句を聞けば、簡単に話が進むことがあります。

最後に

自分に非があるかのように言われ、思いあたるところがわずかにでもあれば、相手のトーンポリシングにのせられて、自分の主張を曲げる、またはやめる。ということをしてしまうかもしれません。

ただ、自分の主張をしっかり伝えたい場合は、勇気をもって上記の対処方法を利用してください。

負けるな!

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